愛校心、愛郷心への疑問

大学時代に愛着があるので愛校心はそこそこ強い方だ思う。けれどこの愛校心って曲者だ。ともすればつまらないノスタルジーに陥りがちだ。〝自分がいた頃の〟学校文化を維持することを一番に考えてしまう。本来なら学問の府、教育機関としてあるべき姿を考え、時代に合わせて変わるべきは変わり、守るべき精神は守らねばならない。大切なのは普遍的論理、倫理を守ることだ。現役の学生たちや研究者を守ることだ。それを忘れてはいけない。

愛国心は危ないが愛郷心は大丈夫だという。本当にそうか？　地元が同じだから、出身校が同じだから、シンパシーのレベルを超えて融通を効かせてしまえば、普遍的論理や倫理を損なう。それが前政権からの自民党の姿だ。愛着は断ち切りがたいだけに、目を曇らせる。